空気-ATMOSPHERE-

フェイスブックでポストしようとしたんだが、
ちょっと長くなりそうなんでブログにした。

なんなんでしょうか、この感覚。
”ちょっと長くなりそうなんでブログ”
俺の本気度の表れなのか、後に残したい文章だからなのか。

ともあれ、こういうかたちでブログを書くのはとても久しぶりだ。

はい、本題。
以下の動画です。
https://9post.jp/18082
リンク切れのため以下参照。
https://www.youtube.com/watch?v=HNAL82nNf-E
CR(クリスティアーノ・ロナウド)が商品PRで来日したときの一コマ。
結構前のなんですね。

流れとしては
プロサッカー選手を目指す少年がCRにポルトガル語で質問。
すると会場に笑いが起きる。
そしてCRは、「なぜ笑うんだ?」
と英語で通訳に聞くor通訳を通して会場に問いかける。

質問内容は「どうやったらプロサッカー選手になれるのか」ということで、
一切面白い要素はない。
映像では少年は真剣に質問している。
CRはそれを微笑みながらしっかり聞いている。

ということで会場に笑いが起きる要素がわからない。
この動画に寄せられているコメントを参照すると、
《棒読みのポルトガル語で話していることが滑稽に見えた》
というのが理由なのかな?
だとすると、芸人さんが笑いを取るためにやっているなら
笑いの要素はある。
この少年は真剣である。
これは映像からでもわかる。
どうもこの会場の笑いの種類は滑稽さに対する笑いっぽい。
応援しているような笑いには聞こえないんだよな〜。
その場にいなかったのでこちらはなんとも言えないが。

さて、僕がなんでこのことについてピックアップしたかというと、
海外でもあるんです。
海外の日本人コミュニティーでも。
結論、人間は誰かを蔑んでいた方が居心地がよいんでしょう。
ちょっとぶっ飛びましたが、
よく「空気読めよ〜」みたいな台詞って宴会とかで飛び交いません?
この空気ってなんなんですかね。
結構怖いですよね。
実はその瞬間では空気はAっぽかったんだけど、
誰かが発言したら一瞬でその空気はBになっちゃうみたいな。
単にマジョリティーが勝つような感じでもない。
こういうのは言葉で説明するの難しいですね。
そのあたりは学者さんにお任せするとして、
ともかく、あるんです、海外でも。

「空気読めよ〜」
本人は知らず知らずに発言しているのが、
(まぁ根源には前述したような感情があるんでしょう)
言われる方は結構ショック。
何がショックって1対1で言われるんじゃないんです。
確かに言ってる人と言われている人の1つのライン。
だけど、その場の全員もそう思っているような感じになる。
全員からのベクトルが僕に向いている。
ベクトルが胸に刺さる。
「お前、空気読めてないよ=お前って使えないよ」
ホント、ミスリード。
まぁ、普通はここまで気にしないと思います。
でも、想像できませんか?
本当に言葉ってパワーあります。

さて、少年のケースに戻りましょう。
背筋を伸ばして真剣に質問する少年。
自分だって棒読みなのはわかっているでしょう。
でもCRに1対1での質問ですからね。
やっぱ直接伝えて、直接答えもらいたかったんですかね。
最高ですね。
そう、最高なんだよ!
こういうのはやればわかりますが、
緊張度は半端ないんです、通常は。
好きな選手に質問する。
しかも、自分が知らない言語で。
相手に通じているのかもわからないけど、
直接伝えたくてそれをチョイス。
絶対練習したでしょう、この真剣度は。

そして、そこで会場の笑い。
滑稽さへの笑い。
この瞬間、笑いのベクトルは全方向から少年へ向けられる。

まさに「てめぇら、空気を読め、こら!」と言いたいケースです。

少年から見たら全員敵か、少なくても味方じゃない。
しかし、唯一、暖かい笑顔で聞いてくれているCR。
決して、CRが凄いんじゃないく、これが通常なんです。
僕はそう思う。
そう、これが通常なですが、
しかし、この場の”空気”の中、
会場の”空気”に気づき、
そしてすかさず発言し、”空気”を変える。
素晴らしいと思います。
確かにカッコイイ。
いろいろな予定がある中での来日。
多忙スケジュールでしょう。
その中の営業です。
つまり、会場が笑っていても
サラッと流してしまうこともできる。
フィールド外でも、
めっちゃ、プロフェッショナルなるじゃないですか。
完全に少年に勇気与えたと僕は思う。
この時はカンペを読むのに一生懸命で
わからないかもしれないけど、
後々知ったら「やっぱ、クリロナすげぇ!」でしょ、これは。

この話題でもう1点あります。
それは通訳について。
通訳ってすごい難しいだよね。
細かいことは面倒なんで省きますが、
ビジネスの場で自分がやるのを想像すれば
スーパーなプレッシャーがかかることは容易に想像できるはず。

さて、CRの通訳者さんについて
動画コメントの1つにこういうのがあった。
「CRのThey shouldn’t be laughingという発言を通訳者が訳していない。」
これ見るまで自分、聞き取れていませんでした、はい。
大変すみません。
んで、もう一度聞いたら、確かに言ってます。
They shouldn’t be laughingって。
簡単な文章です。
わからければグーグル翻訳ですぐにわかるはず。
直訳では「彼ら(観客)は笑うべきではない」という感じ、でいいのかな?

さてしかし、これを通訳者として伝えるのは難しいよね。
みなさんだったらどうしますか?
まずは、訳すべきか、訳さないべきか。
それにより会場の”空気”が変わっちゃうかもしれないですから。
しかも同時通訳ですから、瞬間的に状況判断です。
んじゃ、ちょっと表現変えて軽い感じで訳そうかな。
でもCRはThey shouldn’t be laughingって言ってるしな。
、、、結果としてこの通訳者さんは訳さなかったんですね。
僕が英語ペラペラでその場にいたとして、
どうしたのかなぁと考えます。
サラッと流してしまったかもしれません。
会場の”空気”を読んで。

でも今、この動画を見た人間としては、
もし次回同じような場面があったら、
ぜひとも訳してほしいなと思います。

最後に拍手した観客に思う。
拍手じゃないだろ、本当に悪いと思ってたら、拍手は出ないはず。
黙って真剣に聞いて、「あ、俺の言動あかんかったな」という反省とかだろ。
結局最後まで”空気”かよ。

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